
【ベルリン時事】フランスのマクロン大統領は2日、北西部ロング島の海軍基地で演説し、核抑止力を他の欧州諸国に提供する新たな方針を示した。既に協議入りしている核保有国の英国と、ドイツに加え、ポーランドやスウェーデンなど計8カ国と具体的な協力の枠組みを検討するという。また、「核弾頭の保有量の拡大を指示した」と述べた。
欧州ではこれまで、米軍を中心とした北大西洋条約機構(NATO)内の「核共有」と、これに加わらず独自の核戦力を保持するフランスが並立する形で、ロシアに対する抑止力を維持してきた。しかし、トランプ米政権の欧州への関心が低下する中、ウクライナ侵攻で領土的野心を隠さないロシアをけん制する必要が強まり、欧州として大きな方針転換を迫られた。
協議にはオランダ、ベルギー、デンマーク、ギリシャも加わる。今後、仏軍が実施する核兵器の演習に8カ国が参加したり、核兵器を搭載した仏空軍機を各国に一時的に配置したりすることを念頭に置いている。マクロン氏は新たな抑止の枠組みについて、米軍中心の核共有を「補完する」と強調した。核のボタンを押す最終判断に関しては「仏大統領の専権事項」との従来方針を堅持するとも表明した。
【時事通信社】
〔写真説明〕2日、フランス北西部ロング島で演説するマクロン大統領(AFP時事)
2026年03月03日 12時29分