TPP枠組み拡大を協議=コスタリカ先行、新規交渉先選ぶ



【メルボルン時事】自由貿易協定「包括的および先進的な環太平洋連携協定(CPTPP)」の締約国は21日、オーストラリア南東部メルボルンで閣僚級会合を続行し、日本など12カ国で構成する現在の枠組みの拡大について協議した。昨年から加入交渉を続けてきたコスタリカが先行しており、進展を目指す。新規に加入交渉を始める相手も選考する。

コスタリカ以外に加入を申請しているのは、中国、台湾、インドネシア、フィリピン、エクアドル、ウルグアイ、ウクライナ、アラブ首長国連邦(UAE)の8カ国・地域。CPTPP締約国は新規加入の3要件として、(1)関税撤廃などCPTPPの高い水準に適合(2)貿易に関する法規の順守(3)全締約国の合意―を定めており、厳正に審査する。

議長を務めるファレル豪貿易相は席上、「透明性が高く、予測可能な貿易」を推進するCPTPPの立場を強調。「枠組み拡大を含め、市場アクセスの機会を増やしていく」と述べた。

また、協定見直しの対象絞り込みも進め、デジタル技術の進歩に対応した更新や、サプライチェーン(供給網)の強靱(きょうじん)化などを検討。午後に共同声明を採択して閉幕する。

〔写真説明〕包括的および先進的な環太平洋連携協定(CPTPP)閣僚級会合で発言するオーストラリアのファレル貿易相(中央右)=21日、メルボルン

2025年11月21日 13時02分


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