
【ブリュッセル時事】欧州連合(EU)欧州委員会は22日、原油など化石燃料の価格高騰に対応する包括策を公表した。中東情勢悪化でエネルギー輸入コストが急増する中、家計や企業の負担軽減と並行して再生可能エネルギーの拡大や電化の加速による構造転換を進め、安定供給の確保を目指す。
欧州委によると、中東での軍事的緊張の高まりを受け、わずか50日で化石燃料輸入に240億ユーロ(約4兆5000億円)の追加コストが発生。現時点で供給不足には陥っていないものの、エネルギー価格急騰が家計を圧迫し、企業の競争力低下を招いている。
短期の対策としては、加盟国間でガス・石油備蓄の調整を強化するほか、燃料供給を監視する新組織を設ける。家計向けの補助金や税負担軽減、企業支援も認めるが、措置は「対象限定・一時的・迅速」を原則とし、エネルギー需要削減の流れを損なわないようにする。中長期的には再生エネルギーや原子力の拡大、ヒートポンプ導入、送電網整備などを通じて電化を進める。
〔写真説明〕欧州連合(EU)欧州委員会の本部ビル前に掲げられた欧州旗(ベルギー・ブリュッセル)(AFP時事)
2026年04月23日 12時32分