
【ブリュッセル時事】欧州連合(EU)欧州委員会は20日、中国IT大手アリババ集団傘下の通販サイト「アリエクスプレス」に対し、利用者保護を義務付けたデジタルサービス法(DSA)に違反したとして、5億5000万ユーロ(約1000億円)の制裁金を科したと発表した。DSA違反では過去最高額。違法品や安全性に問題のある商品、偽造品がサイト上で流通するリスクを適切に評価し、拡散防止策を講じる義務を怠ったと認定した。
欧州委は、アリエクスプレスが違法品の審査に必要な人員を十分に確保せず、検知・削除システムの効果を過大評価していたと指摘。偽造品や危険な玩具、有害な化粧品などが数週間にわたり販売されていたほか、商品推薦機能や広告システムが違法品の拡散を助長するリスクの評価も不十分だった。
アリエクスプレスは10月20日までに是正措置を盛り込んだ改善計画を提出する必要がある。ビルクネン上級副委員長は、「消費者が安全にオンラインショッピングができるようにリスクを特定し対応する必要がある」と強調した。
アリエクスプレスは日本でも事業展開し、割安な価格で若い世代を中心に顧客層を広げつつある。
アリエクスプレスは声明で、DSA施行以来、リスク評価や商品の安全、消費者保護に取り組んできたと強調。「本日の決定および不釣り合いな制裁金には同意できない」として、異議を申し立てる方針を表明した。
〔写真説明〕「アリエクスプレス」のロゴ(AFP時事)
2026年07月21日 08時02分