
【ストックホルム時事】ストックホルムのコンサートホールで10日(日本時間11日未明)開かれたノーベル賞授賞式。長年の研究の成果が認められた生理学・医学賞の坂口志文・大阪大特任教授(74)と、化学賞の北川進・京都大特別教授(74)は、スウェーデンのグスタフ国王からそれぞれメダルと賞状を受け取ると、深々と一礼した。式を終えた坂口さんは、朗らかな表情で「本当に光栄。メダルは結構重たいものでありがたい。人生の中で特別な日だと思う」と話した。
授賞式には平和賞を除く5部門の受賞者計13人が出席。国王らに続いて壇上に座ると、各賞の受賞理由が紹介され、1人ずつ中央に進み出た。えんび服姿の坂口さんと北川さんの胸元には、文化勲章がのぞいていた。
化学賞の紹介では「金属有機構造体(MOF)の開発は人類の利益にとって本当に大きな成果だ」と評された北川さん。神妙な面持ちで国王からメダルを受け取り、深々と一礼した。
一方、「自己免疫疾患を治療し、がん免疫療法を強化するための新しい道を開いた」と紹介された坂口さんは、終始朗らかな表情。国王と握手した際には笑顔も見せた。
客席では2人の家族や関係者らが晴れ舞台を見守り、笑顔で拍手を送った。
授賞式後には市庁舎で開催された晩さん会に出席。王族や各賞の受賞者らと会場中央のテーブルに着き、運ばれてくる料理やオーケストラの演奏を楽しんだ。
〔写真説明〕ストックホルムのコンサートホールで開かれたノーベル賞授賞式=10日(代表撮影・時事)
2025年12月11日 19時32分