「大変名誉」「励みになる」=関連団体から喜びの声―無形文化遺産



国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に、計6件の伝統技術や行事が追加登録されることが決まった。国内の関連団体からは「大変名誉なこと」「世界に知ってもらえる機会ができてありがたい」と喜びの声が相次いだ。

「越前鳥の子紙」は雁皮(がんぴ)という木の皮を原料に、きめ細かな和紙を手ですきあげる福井県越前市の伝承技術。「越前生漉鳥の子紙保存会」(同市)の柳瀬晴夫会長(69)は「世界に認められて大変うれしいし、励みになる」と喜びをかみしめ、「大事な人への手紙など、和紙製品をぜひ身近に置いて、使ってほしい」と願った。

「村上まつり保存会」(新潟県村上市)の渡辺明会長(57)は「先人が素晴らしいものを今まで伝えてくれたことに感謝したい」と話す。登録が決まった「村上祭の屋台行事」は、武者装束の行列などと共に19基の屋台が巡行する勇壮な行事で、「自信を持ってしっかり継承していきたい」と意気込んだ。

畳表を手で織りあげる「手織中継表製作」の技術を伝える「文化財畳技術保存会」(京都市南区)の磯垣昇代表理事(75)も「世界の人々に日本の畳を知ってもらえる機会ができてありがたい」と破顔。「日本では和室のある住宅が減り、織り手は生計を立てることができない。畳の良さを見直すきっかけになってほしい」と期待した。

〔写真説明〕取材に応じる「村上まつり保存会」の渡辺明会長=11月29日、新潟県村上市 〔写真説明〕文化財畳技術保存会の磯垣昇代表理事=11月28日、京都市南区

2025年12月11日 20時30分


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