受刑者の選挙権制限は「違憲」=名簿登録認める―高松地裁



受刑者の選挙権を制限する公選法の規定は憲法違反だとして、元受刑者の男性(40)が、選挙人名簿への登録を認めなかった高松市選挙管理委員会の決定取り消しを求めた訴訟の判決が31日、高松地裁であった。田中一隆裁判長は「受刑者の選挙権を制限するやむを得ない理由はなく、違憲だ」として決定を取り消し、名簿登録を認めた。

男性側の代理人弁護士によると、制限規定を違憲とし、請求を認めた判決は初めて。男性が国に損害賠償などを求めた別の訴訟は一、二審で合憲とされたが、1月に審理が最高裁大法廷に回付された。憲法判断が示される見通しで、代理人は「良い影響があると期待している」と述べた。

判決によると、男性は2019年に詐欺罪で懲役7年の判決を受けて服役。昨年7月に仮釈放され高松市に転入したが、同12月の選挙人名簿に登録されなかった。市選管に異議を申し立てたが棄却され、提訴していた。

田中裁判長は「選挙権の制限を最小限度にとどめ、できる限り多くの国民に国政参加の機会を保障することが『公正性の確保』に資する」などと指摘。拘禁刑以上の刑に処せられた場合、刑の執行が終わるまで選挙権を認めない公選法の規定は、成年者による普通選挙を保障する憲法15条などに違反すると結論付けた。

都内で記者会見した男性は「至極まっとうな判決だ」と話した。市選管は「判決内容を関係省庁と共に精査し、適切に対応する」とコメントした。

〔写真説明〕受刑者の選挙権を制限する公選法の規定を違憲とした判決の後、記者会見する元受刑者の男性(中央)=31日午後、東京都千代田区

2026年03月31日 18時24分


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