iPS脊髄、長期の安全性確認=来年にも治験へ―慶大



人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作った神経のもとになる細胞を脊髄損傷患者に移植する世界初の臨床研究を行っていた慶応大の研究チームは21日、移植後も最長4年間にわたり腫瘍化などは認められず、長期的な安全性が確認されたと発表した。早ければ来年にも実用化に向けた医師主導の臨床試験(治験)を実施する方針だ。

岡野栄之教授らの研究チームは2020~25年、iPS細胞から作製した神経のもとになる細胞約200万個を、脊髄損傷から4週間以内の患者4人にそれぞれ注入した。昨年公表した術後1年の経過では、安全性に問題はなく、一部の患者で身体機能の改善が見られたと報告していた。

その後、手術から2~4年がたっても4人に細胞の腫瘍化などは認められず、身体機能の明らかな悪化も確認されなかった。また、機能改善に関する術後1年のデータを改めて解析したところ、4人のうち2人は、全く運動機能がない状態から、一部の筋肉を動かせる段階まで回復した。

ただ症例数が少ないことなどから、治療効果については「今後の治験で検証する必要がある」としている。

〔写真説明〕慶応大医学部=東京都新宿区

2026年07月21日 19時42分


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