
野球の東都大学リーグ3部、上智大の正木悠馬投手(23)は地道な努力でプロへの切符を手にした。10月のドラフト会議で西武が育成6位で指名。上智大では初の快挙に、「これからが大事。吸収できることは全部吸収して、結果を出して後(の世代)につなげたい」と気を引き締める。
神奈川県に生まれ、父親の仕事の都合で1歳の時に米アラスカ州へ移住。小学2年で帰国し、東京都内の地元チームで野球を始めた。中学2年で再び渡米し、高校卒業までワシントン州で過ごした。
もともとは二塁、三塁をこなす内野手で、大学で投手に転向した。上智大では強豪校と違って投手コーチがいない中、インターネットで日米の著名投手の動画を見て独学でフォームを研究。「何も考えずにただ投げていただけだったので、そこを少しずつ改善していけた」。10キロ以上の体重の増量もあり、1年時は最速140キロだった球速が今春には153キロまで上がった。
担当の竹下潤スカウトは身体能力や対応力を高く評価。「(独学は)どうやったのか分からない。単純にどうなるのか見てみたい」と成長に期待する。
プロの世界では充実した練習設備を活用し、改めて基礎から野球を学び直すつもりだ。正木は「ウオーミングアップや基本的なことを一から全部学んでいきたい」。ポテンシャルを発揮し、まずは1軍の公式戦出場に必要な支配下登録を目指す。
【時事通信社】
〔写真説明〕プロ野球西武と仮契約を結び、記者会見する上智大の正木悠馬投手=5日、東京都新宿区
〔写真説明〕プロ野球西武と仮契約を結んだ上智大の正木悠馬投手=5日、東京都新宿区
2025年11月20日 14時33分