
最高峰の力と技が結集し、ファンが熱狂するサッカーのワールドカップ(W杯)。北中米3カ国大会で48チームに拡大されたことで、競技面にはどんな影響が出るか。
指摘されているのが、出場国の実力の開きだ。初出場のキュラソーなどは世界ランキング80位台で、強豪相手に苦戦は必至。波乱が起こりにくい仕組みだとすれば、1次リーグの盛り上がりに水を差しかねない。
しかし、日本サッカー協会前会長で、国際サッカー連盟(FIFA)の理事を務める田嶋幸三氏は、出場枠の拡大が将来的な競技力向上を促すとみている。日本もその恩恵を受けた好例だからだ。
日本がW杯初出場を果たしたのは1998年フランス大会。出場枠が24から32となり、アジアの出場枠は「2」から「3.5」に拡大され、日本はイランとの第3代表決定戦を制した。「(W杯出場は)長年の夢。日本ではすごくセンセーショナルなことだった。出たことによってサッカーが広がるきっかけにもなった」。フランス大会から日本は8大会連続出場。着実に進歩を遂げている。
田嶋氏は同じ現象が他国でも起きる、と期待する。「中国やインドネシアのような、人口が多くてサッカーも盛んなところがある。次のW杯に対するモチベーションも高くなっていると思う」と話す。
ただ、選手の負担増は課題だ。決勝トーナメントにはこれまでの倍の32チームが進出。試合数が増え、日本が悲願とする8強入りへの道のりは、より険しくなるとも言える。
【時事通信社】
〔写真説明〕インタビューに答える田嶋幸三氏=8日、東京都文京区
2026年04月23日 07時14分