
初戦を3日後に控え、遠藤がチームから離脱。仲間の前で言葉を残さずに去った。練習場でのミーティングで突然知らされ、涙を流す選手もいたという。谷口は「みんな正直、驚きを隠せていなかった」。動揺は広がった。
W杯中の拠点で初めて練習した前日。事前合宿の仕上げとして行ったU19日本代表との練習試合の結果が思わしくなかったこともあり、堂安らは取材の場で、より高い緊張感を求める言葉を発した。
その矢先。精神的支柱だった主将がいなくなった。サポートプレーヤーの吉田は「大会が近づくと、ささいなことが大きな亀裂を生むきっかけになり得る」と口にした。
森保ジャパンの顔だった南野、三笘に続き、遠藤も本大会のピッチに立てなくなった。ただ、苦境をばねに躍進した例もある。長谷部コーチは、日本代表が苦しんでいた2010年南アフリカ大会直前にゲーム主将を託され、16強入りを果たした。長谷部コーチや吉田から、過去の経験を直接聞くことができるのは不幸中の幸いだろう。
遠藤の前に主将だった吉田は「どんなアクシデントもポジティブに変えられるマインドセットが必要」。前を向き、一丸で乗り越えるしかない。
【時事通信社】
〔写真説明〕日本代表引退を表明した遠藤航=2024年1月、カタール・ドーハ(AFP時事)
2026年06月12日 15時50分