
痛みなく相撲を取れる喜びにあふれている。朝乃山が4日目からの7連勝で2場所ぶりに給金を直した。「初日からすごく体が動いている。膝も動いているし、それがいい」。しっかり踏み込んで攻める形と同じく、声にも勢いがある。
迷いなく、脇を締めて藤青雲に強く当たった。右をねじ込んでから左でまわしを取ると、息をつかずに寄り切り。「前に出たから自分の形になれた。守った相撲は取りたくない」という言葉からは充実感が漂う。
けがのつらさを知る。2024年の名古屋場所で左膝を痛め、休場が続いて三段目に転落。「もうやめよう」とさえ思った負傷から立ち直ったが、先場所は左足を痛めて12日目から休場した。「一番の務めは名古屋場所に出ること」。無理は禁物。希望していた6月のパリ公演参加も諦め、しっかり治療に励んできた。
猛暑にさいなまれる名古屋。宿舎では冷房を25度前後に設定し、「体を芯まで冷やさないようにしている」と言う。休場明けの勝ち越しに満足かと思いきや、「元の番付もある。それが当たり前と思われるので、それを受け止めたい」。大関経験者としての自覚が、32歳を突き動かしている。
【時事通信社】
〔写真説明〕朝乃山(左)は藤青雲を寄り切りで破る=21日、愛知・IGアリーナ
2026年07月21日 20時31分