「大波3兄弟」、長兄が若者頭に=若隆元、弟たちへの思い強く―大相撲



祖父は元小結若葉山で、父も元幕下力士という相撲一家から、そろって角界入りした長兄若隆元、次兄若元春、そして末弟の若隆景は本名の姓から「大波3兄弟」と呼ばれる。若隆元は左膝のけがなどもあり、5月の夏場所限りで現役を引退。日本相撲協会で本場所の運営の補佐などをする若者頭に転身した。

裏方として支える立場になった34歳は「自分も本場所を頑張らないと、という考えが無くなった。だから、弟たちへの思い入れはさらに強まった。僕の分も頑張ってほしい」とすがすがしい表情で語った。

福島県出身。荒汐部屋に入門し、2009年九州場所初土俵。その後、2人の弟も同部屋に入った。いずれも関取に昇進した弟とは対照的に自身は思うような出世を果たせない。そんな日々にも、若元春、若隆景が「3人で関取に」と口にする映像や記事を目にすると、奮起できた。

鶴嶺山、逆鉾、寺尾の「井筒3兄弟」のように3兄弟関取はかなわなかったが、長兄は最高位を幕下7枚目まで上げた。「やっぱり頑張らなきゃなと。一人だと気持ちも折れていた。感謝している」としみじみと言う。

弟たちの付け人を務めた現役時代を経て、現在は相撲協会の業務に携わりつつ、サポートを惜しまない。師匠の荒汐親方(元幕内蒼国来)は性格を評価し、「彼がいて弟も強くなった。頭(かしら)らしく、頑張ってほしい」と期待を寄せた。

若隆元は熱心に応援してくれる地元のファンにも「感謝」という言葉を何度も述べた。現役中は朝7時ごろに稽古場に下りた。今は場所中には6時半すぎに会場に着く生活に変わった。「まだ慣れない」と繰り返す姿に、実直な人柄がにじんだ。

【時事通信社】 〔写真説明〕断髪後に記念撮影する若隆元(中)と、弟の若元春(左)、若隆景(右)=東京都内(若隆元提供) 〔写真説明〕土俵を見守る若隆元=9月20日、東京・両国国技館

2026年10月22日 14時31分


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