自民党は9日午前、党本部で総務会を開き、石破茂首相(党総裁)の後継を選ぶ臨時総裁選について、衆参両院議員に加え党員・党友も投票する「フルスペック」方式で行うことを決定した。日程は22日告示、10月4日投開票とする方向で最終調整に入った。野党は「政治空白」に反発しており、臨時国会を月内にも召集するよう要求する方針を確認した。
党則は総裁が任期途中で欠けた場合の総裁選について、フルスペックが原則と規定。「特に緊急を要するとき」は、党大会に代わる両院議員総会を開き国会議員と都道府県連代表各3人の投票で決める方式も可能だ。自民は大敗した参院選の総括で「解党的出直し」を打ち出しており、森山裕幹事長は9日の役員連絡会で「全国の党員の声を直接反映して選出することが望ましい」と語った。
一方、立憲民主党、日本維新の会など野党6党1会派は9日、国対委員長会談を国会内で開き、物価高対策などの遅れは許されないとして、臨時国会の早期召集が必要との認識で一致。総裁選の10月4日投開票が正式に決まった場合、憲法53条に基づく召集要求に踏み切ることを申し合わせた。
同条は衆参両院いずれかの総議員の4分の1以上の要求があれば「内閣は召集を決定しなければならない」と定めるが、期限は設けていない。
【時事通信社】
〔写真説明〕自民党総務会に臨む鈴木俊一総務会長(左から2人目)、森山裕幹事長(同3人目)ら=9日午前、東京・永田町の同党本部
2025年09月09日 13時43分