自民党総裁選(10月4日投開票)に出馬した5候補は選挙戦で唯一の週末となった27日、党員票を意識して活動を展開した。
小泉進次郎農林水産相(44)は東京都内で郵便局長との対話集会を開催。「地域の暮らしを守り発展させるためには、郵便局の皆さんとの協力は不可欠だ」と強調した。集会後、記者団から父の純一郎元首相が進めた郵政民営化について問われ、「時代の変化とともに見直す」と語った。
林芳正官房長官(64)は衆院議員会館で若手経営者とオンライン対談。有権者の意見を聞く仕組みとして「デジタル国民対話プラットフォーム」の創設を掲げており、「国民とずれないように良い政策を作りたい」とアピールした。小林鷹之元経済安全保障担当相(50)は視察で北海道稚内市を訪れた。
5候補は27日夜、党のインターネット番組に出演した。茂木敏充前幹事長(69)は「地方は自治体の発注などに依存している」と指摘。賃上げを波及させるため、公共事業の価格について「コストに見合った形で上げていくのは当然だ」と語った。
小林氏は、賃上げに関し「もっと働きたいという方の権利も認めていくべきだ」と主張。安倍政権が推進した「働き方改革」に触れ、検証した上で見直しを検討する考えを示した。
高市早苗前経済安保相(64)は衆参両院選で大敗した党の立て直しに向け、「国民の声を伺うキャラバンを再開する。いろいろな産業と接している党員の声を集約するシステムを構築したい」と述べた。
【時事通信社】
〔写真説明〕自民党のインターネット番組に出演した党総裁選の5候補ら=27日午後、東京都世田谷区
2025年09月27日 22時12分