金小売価格、初の2万円台=ドル不信背景に2年で2倍



国内の金の店頭小売価格(税込み)が29日、初めて1グラム当たり2万円を超えた。1万円台に乗せた2023年8月末から約2年間で2倍になった。1月の第2次トランプ米政権発足以降、基軸通貨ドルへの信認低下が安全資産とされる金の購入を促し、価格上昇を加速させている。

貴金属大手の田中貴金属工業(東京)は29日午前、金の小売価格を前週末比78円高の2万18円に設定。同日午後には2万133円に引き上げた。国際指標となるニューヨーク金先物相場は今月、史上最高値をたびたび更新。円建ての国内相場も押し上げられている。

ロシアによるウクライナ侵攻や中東情勢の緊迫化に伴う地政学リスク、大国間の対立を背景に、新興国などの中央銀行はドル離れを進めるとともに安全資産として金の購入を拡大。金価格は長期的な上昇が続いている。

【時事通信社】 〔写真説明〕初めて国内の金の小売価格が1グラム2万円を超えたことを示すモニター=29日午後、東京都中央区 〔写真説明〕小売価格が初の1グラム2万円台を付けた金の地金

2025年09月29日 16時50分


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