「三度目の正直」へ現実路線=高市早苗前経済安保相―自民総裁選・総裁候補が走る



「日本と日本人を心底愛する者として立候補した」。26日に名古屋市で開かれた演説会でこう強調。「外交力、防衛力、経済力、情報力を必ず強くする」と聴衆に呼び掛けた。

安倍晋三元首相亡き後、党内保守派の代表格となった。論戦では「首相をトップに外国人問題の司令塔を作る」「経済安全保障に不可欠な成長分野に積極投資をする」と主張。2021年と昨年の総裁選で自身を押し上げた岩盤支持層を意識した発信に重点を置く。

一方で、これまで明言してきた靖国神社参拝については「適切に判断しなければいけない」と述べるにとどめている。1回目投票でトップに立ちながら決選投票で石破茂首相に敗れた昨年の反省から、濃厚な「高市カラー」を抑えた現実路線で幅広い支持を得る戦略だ。

連立政権の枠組み拡大も意識し、野党が掲げる「給付付き税額控除」やガソリン税の暫定税率廃止なども訴える。「反発があっても本来の主張を貫くべきだ」という声もあるが、「三度目の正直」で初の女性首相を目指す。

【時事通信社】 〔写真説明〕街頭演説する高市早苗前経済安全保障担当相=24日、東京都千代田区

2025年09月29日 14時31分


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