
佐賀大は4月、化粧品に関し総合的に学ぶことができる学部相当の「コスメティックサイエンス学環」を新設する。国公立大では初の取り組みで、化粧品の製造や開発に関わる技術者や、化学物質の品質や安全性を評価できるスペシャリスト養成を目指す。定員は30人の予定だが、既に100件超の問い合わせがあるなど関心が高まっている。
佐賀県では、唐津市周辺に化粧品関連企業を集積させ、原料として利用できる県産素材の発見や、アジア方面への輸出を強化する県の構想がある。佐賀大も協力する中で新学部の設置が決まった。
2021年に化粧品科学や皮膚科学を専門とする徳留嘉寛氏を教授として招き、講座を開講。昨年5月には県と連携協定を結んだ。新学部設置には県も期待を寄せる。コスメティック産業推進室の東泰史室長は「今後、企業の研究・開発部門の誘致につながり、コスメ産業の振興に大きく寄与することになれば」と話す。
新学部は、徳留氏を含め教員34人が講義を行い、生物学や化学、医学など化粧品に関する学問のほか、パッケージデザインやマーケティングも幅広く学ぶことができる。県内の化粧品関連企業へのインターンシップも予定しているという。
昨年8月に新学部のホームページを開設して以降、入試や共同研究などに関する問い合わせは既に100件を超えた。同月行ったオープンキャンパスは30人が定員だったが、2日間で560人超が申し込んだ。多くは九州地方だったが、東京や大阪から申し込む人もいたという。
卒業後は化粧品メーカーや関連企業への就職のほか、大学院進学なども想定している。徳留氏は「化粧品を作ることは文化を作るということ。いろんなことに楽しさや面白さを持つ学生が来て、感性を磨いていってほしい」と話した。
【時事通信社】
〔写真説明〕国公立大で初めて「コスメティックサイエンス学環」が開設される佐賀大学=2025年12月、佐賀市内
〔写真説明〕インタビューに答える佐賀大の徳留嘉寛教授=2025年12月、佐賀市内
2026年01月13日 12時45分