
【バンコク時事】ミャンマー軍事政権が主導する総選挙で、軍を支持する勢力が上下両院の過半数に達した。総選挙は民主派を排除して実施され、2021年のクーデター以降続く国軍の統治が維持されるのは確実な情勢だ。
軍政下の選挙管理委員会は17日までに、投票結果が確定した上下両院議席のうち、国軍系の連邦団結発展党(USDP)が計203議席を獲得したと発表した。憲法では、全体の25%(計166議席)は国軍が指名する軍人枠と規定されており、USDPの議席を合わせると、既に過半数の369議席に上る。
民主派指導者アウンサンスーチー氏(拘束中)が率いる国民民主連盟(NLD)は23年に解散させられており、今回の総選挙には参加できなかった。NLDは前回選で改選議席の8割を獲得し、大勝していた。
総選挙は昨年12月から段階的に実施され、第3回投票は25日に行われる。最終的な選挙結果は1月中に判明する見込み。ただ、国内では民主派や少数民族武装勢力との戦闘が継続している。定数は計664議席だが、治安上の理由で計76議席で選挙が行われず、議員数は計588となる。
12日付の国営紙によると、軍政のゾーミントゥン報道官は3月に議会が招集され、4月に新政府が発足する見通しを示した。議会で大統領を選出する。
国軍トップのミンアウンフライン総司令官が大統領に就任する可能性が高いとみられている。ただ、同氏は昨年末に記者団に対し「議会が招集された後に大統領選挙の過程がある。その時点で議論するのが適切だ」と述べるにとどめた。
ミャンマーの人権問題に詳しい海外専門家らでつくる独立組織「特別諮問評議会」は13日、総選挙について「この茶番劇は、軍政と支援者たちが、必死に(統治を)正当化する試みとして仕組んだものだ」と批判した。
【時事通信社】
〔写真説明〕投票するミャンマー国軍トップのミンアウンフライン総司令官=2025年12月、ネピドー(AFP時事)
2026年01月18日 07時02分