パンダファン「健康に暮らして」=上野の双子、27日中国返還―初来日から53年、初のゼロに



上野動物園(東京都台東区)にいる双子のジャイアントパンダの返還が迫っている。シャオシャオ(雄)とレイレイ(雌)の最終観覧は25日で、27日には中国に向け出発し、国内のパンダはゼロになる。初来日から53年。見守り続けてきたファンは「健康で楽しく暮らして」と願う。

中国にだけ生息するパンダは1972年10月28日、日中国交正常化に伴い来日。上野動物園にやって来たのはカンカン(雄)とランラン(雌)で、埼玉県川口市の主婦(56)は「パンダを見たい」と両親によくお願いし、幼稚園の頃から何度も同園に通った。

2頭とも女性が見る時はよく寝ていた。ランランは来場者に背を向けることが多かったが、女性は「お尻だけでもかわいかった」と振り返る。

パンダの見た目や行動に心が引かれ、中学進学後は休日などに何度も足を運んだ。「パンダ好き」は高まる一方で、大学時代には同園の売店などでアルバイトした。

双子パンダはコロナ禍の2021年6月23日に生まれた。女性は22年1月12日の公開初日に観覧して以降も成長を見守ってきた。「返還は寂しいが、主食の竹の質も良い施設に行けるのなら幸せ。健康で楽しく暮らして」と話す。返還後も「可能なら中国や台湾にパンダを見に行きたい」と声を弾ませた。

東京都江戸川区の女性会社員(55)は77年、小学1年の時にカンカンとランランを見に園を訪れた。当時は「動かない動物」と思っただけで特に興味は湧かなかった。

パンダ好きになったのは17年6月12日に同園で誕生したシャンシャン(雌)がきっかけだ。木の上で眠る様子は「この世のものとは思えないかわいさだった」と衝撃を受け、とりこになった。

同園を訪れるうちに、動物の保護の難しさを知り、地球温暖化などの環境問題にも関心を持つように。「パンダは新しいことを知るきっかけをくれた存在」と感謝する。

2頭が中国に出発すれば、パンダは約半世紀ぶりに国内からいなくなる。女性は「いつかシャオシャオたちの子どもが来てくれたらうれしい」と笑顔で話している。

【時事通信社】 〔写真説明〕上野動物園に到着したパンダ。雄のカンカン(左)は顔を見せたが、雌のランランはお尻を向けたままだった=1972年10月28日、東京都台東区 〔写真説明〕上野動物園でパンダのカンカンとランランを見る大勢の入園者=1972年11月、東京都台東区

2026年01月23日 08時13分


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