
【ワシントン時事】米連邦政府のつなぎ予算の期限が30日に迫る中、昨年秋に続いて再び、予算切れにより政府機関の一部が閉鎖される可能性が高まっている。トランプ政権が移民の取り締まり強化を進める中西部ミネソタ州で、当局の発砲により死者が出たことに野党民主党が反発。2026会計年度(25年10月~26年9月)予算案に反対する方針を鮮明にしたためだ。
26年度予算に関する全12法案のうち、農務省関連など六つが成立済み。国防総省や、国土安全保障省、保健福祉省などに関する残り6法案は既に下院で可決している。閉鎖回避には、これら6法案が30日までに上院も通過し、トランプ大統領の署名で成立する必要がある。ただ、上院通過には議事妨害(フィリバスター)の阻止のため、一部民主党議員の賛成も不可欠だ。
上院は、国土安全保障省傘下である移民税関捜査局(ICE)の予算も含む6法案を一括して採決する見通し。だが、24日にICE職員の発砲で37歳の男性1人が死亡した。同州では7日にも、ICE当局の発砲により女性が死亡したばかりだ。
民主党からは「この野蛮な取り締まりを終わらせなければならない」(ワーナー上院議員)と、怒りの声が相次いだ。同党上院トップのシューマー院内総務は24日夜に公表した声明で「国土安全保障省関連が含まれるなら、民主党は予算案を前進させる票を回さない」と明言した。
昨年秋、医療保険制度(オバマケア)の補助延長を巡る与野党の対立で予算が成立せず、政府閉鎖は史上最長の43日間も続いた。長期に及んだ政府閉鎖の政治的なダメージは与野党ともに大きく、その後予算審議は順調に進んでいた。だが、ICEによる強引な取り締まりで犠牲者が続いたことで、風向きは一変した形だ。
【時事通信社】
〔写真説明〕米民主党上院のシューマー院内総務=2019年5月、ワシントン(AFP時事)
2026年01月26日 07時06分