
【ワシントン時事】米国は27日、気候変動対策の国際枠組み「パリ協定」から正式に離脱した。地球温暖化を「詐欺」と言ってのけるトランプ大統領は、1期目に続き再び同協定から離脱。原油の増産を呼び掛けるトランプ氏には、地球規模で異常気象が頻発する中でも二酸化炭素(CO2)排出対策で各国と協調を進める気配はない。
トランプ氏は昨年1月20日、就任直後にパリ協定からの離脱を命じる大統領令に署名。同月中に国連に再離脱を通知した。米国の負担への不満から1期目の2020年にも脱退したが、バイデン前政権時代の21年に復帰していた。
パリ協定は15年に採択。全ての国が温室効果ガスの排出削減目標を国連に提出し、産業革命前から世界の気温上昇を1.5度に抑えることを目指す国際枠組みだ。だが、トランプ氏は環境規制が米国の経済成長に不利と主張。気候変動問題は「史上最大の詐欺」との持論を展開する。
米国はパリ協定からの離脱後、国連に排出削減計画や進捗(しんちょく)状況の報告義務がなくなり、気候関連の資金拠出も停止する。中国に次ぎ世界2位の温室効果ガス排出国が国際協調に背を向けることで、気候変動対策は大きく後退する。欧州諸国などからは反発の声が上がっている。
トランプ氏は今月、国連専門機関の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」など、66団体・条約から脱退するよう命令。パリ協定の前提となる国際条約「国連気候変動枠組み条約」も含まれる。将来の政権交代後も復帰には議会の承認が必要となり、ハードルが高くなる恐れがある。
【時事通信社】
〔写真説明〕「パリ協定」からの離脱を通知する国連宛ての書簡を持つトランプ米大統領=2025年1月20日、ワシントン(AFP時事)
2026年01月28日 12時28分