
【ワシントン、カイロ時事】米中央軍は10日、イランの複数の標的を攻撃したと発表した。「イランの継続的な侵略行為」に対する追加の「自衛攻撃」としている。戦闘ヘリコプター「アパッチ」撃墜への報復攻撃を9日に行っており、追加で攻撃を加えた。これを受け、イラン側は原油輸送の要衝ホルムズ海峡の通航を禁止すると表明。米イランの戦闘終結に向けた交渉が停滞する中、両国の対立が激化する恐れがある。
トランプ米大統領は、進展しない交渉へのいら立ちを強めており、SNSで「(イランは)時間をかけ過ぎた。代償を払う必要がある」と明言。11日には、同日夜の再攻撃を表明したほか、イランの主要原油積み出し拠点カーグ島などを掌握する意向を示した。圧力を強め、譲歩を迫る狙いとみられる。
中央軍によると、イラン各地の軍事監視能力や通信システム、防空システム拠点を標的とした。イランメディアは南部バンダルアバスやケシム島などで爆発音が聞こえ、イランと米国の部隊が「海上で衝突した」と報じた。
イラン軍中央司令部は11日、あらゆる船舶のホルムズ海峡通航を禁止し、通過を試みれば攻撃対象となると述べた。イランメディアによると、精鋭軍事組織「革命防衛隊」は海峡を通航しようとした船舶2隻を攻撃したと発表した。ただ、米中央軍は「商船は今夜もホルムズ海峡を航行し続けている」と強調した。
また、トランプ氏は別のSNS投稿で、先月石油タンカーなどのホルムズ海峡通航支援の極秘任務を指示し、「1億バレル以上の石油が海峡を通過し、市場に送り出された」と主張。さらに「200隻以上の商船も安全に海峡を航行した」としている。
革命防衛隊は11日、クウェートやバーレーンの米軍施設の18の標的を報復攻撃したと公表。バーレーン内務省は、迎撃したイランの無人機の破片が落下し女児(11)が軽傷を負ったと明らかにした。
さらに、革命防衛隊は11日、声明でヨルダンの米軍施設も同日未明に攻撃したと発表。12発の弾道ミサイルを使い、施設と多数の米戦闘機の破壊に成功したとしている。
【時事通信社】
〔写真説明〕10日、ホワイトハウスで開かれたイベントで発言するトランプ米大統領(EPA時事)
2026年06月11日 22時26分