
【ワシントン、カイロ時事】米国とイランは21日から22日未明にかけ、スイス中部ビュルゲンシュトックで仲介国のパキスタンとカタールを交え、戦闘終結の最終合意に向けた協議を行った。バンス米副大統領は協議終了後に記者会見し、イランが核査察受け入れで合意したと発表。早ければ週内に実現するとの見通しを示した。
バンス氏は「最終合意を成功させる強固な基盤を築いた」と協議の進展を強調。イランが国際原子力機関(IAEA)の査察官受け入れに応じたことは「恒久的な非核化への最初の一歩で米国民にとって大きな節目だ」と語った。
パキスタンとカタールは共同声明で、米イランが60日以内の最終合意に向けたロードマップ(行程表)について確認し、「技術的協議」を続けることで一致したと発表。原油輸送の要衝ホルムズ海峡での商船の安全な通航を確保するための連絡ラインを設置するほか、レバノンでの衝突回避に向けたチーム創設も決まったという。
協議は、米イランが17日に戦闘終結の覚書に署名した後、初めて行われた。覚書は、イランの核問題や、イスラエルによるレバノンの親イラン・イスラム教シーア派組織ヒズボラとの戦闘終結などに60日間で道筋を付け、最終合意を目指すことを定めている。
ただ、トランプ米大統領は21日、イランがヒズボラの活動をやめさせなければ「イランに再び激しい攻撃を加える」とSNSに投稿し、強硬な態度を示した。これに対し、イラン代表団を率いるガリバフ国会議長はSNSで「発言に注意すべきだ」と批判。反発したイラン代表団が議場を出る場面もあったとも報じられており、今後の交渉は難航も予想される。
【時事通信社】
〔写真説明〕22日、スイス中部ビュルゲンシュトックで記者会見をするバンス米副大統領(AFP時事)
2026年06月23日 12時33分