記者拘束、領事支援難航の恐れ=多国間で「一括交換」も―ロシア



ロシア極東サハリン州で「スパイ容疑」で拘束された北海道新聞ユジノサハリンスク支局の記者に関し、領事支援が難航する恐れがあるとの見方が出ている。日本政府は情報提供や人道的な配慮を申し入れているが、ロシア側に動きは見られない。2023年に拘束された米国人記者は領事面会までに時間を要し、多国間による身柄の「一括交換」で解放された。

在ロシア日本大使館の関係者は14日、拘束された記者の状況について「今のところ進展がない」と答えた。ロシア側が情報提供に応ぜず、領事面会もできていないという。

日ロ間の外交上の取り決めでは、拘束から4日以内に領事面会を認める必要があるが、期日内の実現は不透明だ。23年3月に同じく「スパイ容疑」で拘束された米紙ウォール・ストリート・ジャーナルの米国人記者エバン・ゲルシコビッチ氏の場合、ロシア側が米ロ間の取り決めを守らず、最初の面会まで3週間近くかかった。

ゲルシコビッチ氏は裁判で禁錮16年を言い渡された後、「冷戦終結後で最大規模」と呼ばれる米ロなど7カ国による計26人の身柄交換で24年8月に解放された。プーチン政権はドイツで終身刑を受けた連邦保安局(FSB)のワジム・クラシコフ工作員らの身柄を取り戻した。

日本にはプーチン大統領が帰国を望む「価値の高い」囚人はいないとされ、多国間の身柄交換の枠組みに参加を求める形が解放の一つのシナリオとして考えられそうだ。

ロシアが記者の解放と引き換えに、ウクライナ侵攻を理由に日本が科す対ロ制裁の緩和を要求するとの観測もある。ただ、西側諸国と足並みをそろえる日本が応じるのは難しいとみられる。

【時事通信社】 〔写真説明〕ロシアのプーチン大統領=14日、モスクワ郊外(EPA時事)

2026年10月16日 12時47分


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