銃撃でデモ隊18人死亡=クーデター後39人に―ミャンマー



【バンコク時事】国軍によるクーデターが起きたミャンマーでは、3日も各地で市民が大規模な抗議デモを続け、治安部隊が武力を行使して強制排除に当たった。人権団体の政治犯支援協会によると、各地で少なくとも計18人が治安部隊の発砲で死亡。2月1日のクーデター後、1日の犠牲者数としては同28日と並び最多となった。デモ参加中に銃撃され、死亡した市民は39人に達した。

政治犯支援協会は「犠牲者は増える恐れがある」と指摘している。地元メディアは最大都市ヤンゴンで3人、第2の都市マンダレーで2人、北西部モンユワで6人、中部サリンで2人、中部ミンジャンで1人が死亡したなどと伝えている。

東南アジア諸国連合(ASEAN)は2日、特別外相会議を開き、ミャンマーに暴力の扇動を控えるよう促す議長声明を発表したが、直後に再び流血の惨事を招いた。エスカレートする治安当局の対応に、内外の批判が強まるのは必至だ。

一方、抗議デモを取材中に拘束された報道関係者6人が訴追されたことが3日、明らかになった。2月27日にヤンゴンで拘束されたAP通信のカメラマンらいずれもミャンマー人。デモ弾圧の様子をインターネットで中継中に拘束された女性記者も含まれる。

【時事通信社】 〔写真説明〕3日、ミャンマーの最大都市ヤンゴンで、盾を掲げて走る抗議デモの参加者ら(AFP時事)

2021年03月03日 23時40分


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