特定失踪者12人、国連リストに追加=北朝鮮に安否確認要請へ



北朝鮮による拉致の可能性を排除できない「特定失踪者」の大沢孝司さん=新潟県、失踪当時(27)=ら12人について、国連人権理事会の作業部会が同国に安否確認などを求めるリストに追加したことが、特定失踪者問題調査会などへの取材で16日までに分かった。調査会の荒木和博代表は「これを機に日本政府が国連に情報提供などを行い、解決に向け事態が動いてほしい」と話している。

調査会によると、人権理事会の「強制的失踪作業部会」は、横田めぐみさん=拉致当時(13)=をはじめとする政府認定の拉致被害者や特定失踪者ら約40人のリストを作成。今年2月に北朝鮮側に送付し、安否確認や人権保障を求めていた。

作業部会から調査会に今月上旬、12人をリストに追加するとの連絡があった。1974年に佐渡で行方不明になった大沢さんや、98年に同県長岡市で不明となった中村三奈子さん=失踪当時(18)=らが含まれており、同様に安否確認などを求めるという。

15日に新潟市で開かれた拉致問題の早期解決を求める「県民集会」では、大沢さんの兄昭一さん(89)がリスト追加に言及。日本政府に対し「特定失踪者救出のためにも一層の努力をお願いしたい」と訴えた。

〔写真説明〕大沢孝司さん(家族提供) 〔写真説明〕中村三奈子さん(特定失踪者問題調査会提供)

2025年11月16日 19時03分


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