5億円以上の赤字か=サービス終了2カ月前―トケマッチ事件・警視庁



高級腕時計シェアリングサービス「トケマッチ」を巡り、運営会社「ネオリバース」(大阪市中央区、解散)元代表の福原敬済容疑者(44)らが逮捕された事件で、サービスを終了する約2カ月前の時点で同社が5億円以上の赤字を出していたことが27日、捜査関係者への取材で分かった。

福原容疑者はこの頃、会社関係者に事業停止を伝える一方、景品付きキャンペーンを行って集中的に時計の預託者を募集していた。警視庁捜査2課は同日、詐欺容疑で同容疑者ら2人を送検し、実態解明を進めている。

捜査関係者によると、同社はホームページやテレビCMなどで時計の預託者を募っていたが、売り上げにつながるレンタルを増やす広告などには力を入れていなかった。サービス終了約2カ月前の2023年11月時点で、赤字額は5億円を超えていた。

福原容疑者は同月、会社関係者に「12月末に事業を停止する」と連絡し、自身のパスポート交付も申請。同時に景品付きのキャンペーンを行い、時計の預託本数を増やしたという。

同社は21年1月にサービスを開始。同課によると、被害届が出ているだけで約650人から約1700本(時価総額28億円相当以上)を預かっていた。

福原容疑者は昨年1月31日、サービス終了と法人解散を発表した当日にアラブ首長国連邦(UAE)のドバイに向け出国。国際刑事警察機構(ICPO)を通じて国際手配されていたが、現地で身柄を確保された。

2025年12月28日 07時20分

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