2014年の御嶽山(長野・岐阜県境)噴火で登山者らが死傷したのは気象庁が警戒レベル引き上げを怠ったためだとして、遺族ら32人が国と長野県に計3億7600万円の損害賠償を求めた訴訟で、最高裁第3小法廷(渡辺恵理子裁判長)は原告側の上告を退ける決定をした。21日付。遺族らの請求を棄却した一、二審判決が確定した。
噴火は14年9月27日に発生。飛散した噴石に当たるなどして登山者ら58人が死亡、5人の行方不明者を出す戦後最悪の火山災害となった。噴火時の警戒レベルは最低の「レベル1」だった。
一審長野地裁松本支部は22年7月、噴火直前に示されたデータを十分検討せずにレベルを据え置いたとして同庁職員の注意義務違反を認定した。一方、レベルが引き上げられたとしても立ち入り規制が間に合ったとは言えないとして死傷との因果関係を否定。山頂の地震計を管理していた県の責任も認めなかった。
二審東京高裁は24年10月、一審判決を支持し、遺族らの控訴を棄却。警戒レベルを据え置いたことが著しく合理性を欠くとは言えないとして、一審が認めた注意義務違反も否定した。
2026年01月23日 10時57分
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