日野町事件・識者談話



◇裁判官の姿勢に影響も

元判事の水野智幸・法政大法科大学院教授(刑事法)の話

確定判決を維持できないとした地裁、高裁の判断を最高裁も是認しており、納得できる決定だ。検察側から開示された捜査時の写真のネガなどが再審開始につながり、証拠開示がいかに重要かが示された。静岡一家4人殺害事件や福井女子中学生殺害事件など、再審開始が近年相次いでいる。現場の裁判官が積極的に訴訟指揮をすれば冤罪(えんざい)被害が救済されるとの認識が広がれば、他の裁判官の姿勢にも影響するのではないか。

◇検察の不服申し立て禁止を

斎藤司・龍谷大教授(刑事訴訟法)の話

再審開始が確定したのは良かったが、検察の不服申し立てが長期化の原因となったことは明らかで、禁止すべきだ。検察はルールが整備された公開の法廷で争えば良く、そうすれば8年近くもの歳月はかからないはずだ。今回の再審請求では証拠の一覧表が示され、幅広く証拠が開示されたことで開始決定につながった。法制審議会の答申では証拠開示が請求理由と関連するものに限られており、冤罪(えんざい)救済につながらない。答申の不備を示す象徴的な事件だと言える。

2026年02月25日 16時59分

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