
四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)は安全性に問題があるとして、山口県などの住民162人が同社に運転差し止めを求めた集団訴訟の判決が26日、山口地裁岩国支部であった。小川暁裁判長は「原告らの生命、身体に対する具体的な危険があるとは認められない」と述べ、住民側の請求を棄却した。原告側は控訴を検討している。
地震の想定や、原発から約130キロ離れた阿蘇山(熊本県)の火山噴火リスクに対する評価などが主な争点だった。
小川裁判長は判決で、原発付近を通る断層帯は活断層の可能性があるとする住民側の主張について、四国電による海上音波探査の結果から「敷地近傍に活断層がないとする評価は不合理なものではない」と指摘した。
住民側が阿蘇山で起きる巨大噴火の規模を過小評価していると訴えた点についても、阿蘇の地下にあるマグマは大規模なものではないとし、「巨大噴火が差し迫った状態ではない」と結論付けた。
3号機を巡る同種の集団訴訟は、大分地裁が2024年3月、広島地裁と松山地裁が25年3月に住民側の請求を棄却している。
広島高裁は17年12月と20年1月に運転差し止めを命じる仮処分決定を出したが、いずれも異議審で取り消された。
四国電力の話
これまでの主張が裁判所に認められたものと考えている。
◇愛媛知事「県民の信頼確保を」
四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転差し止め請求棄却について、同県の中村時広知事は26日、「コメントは控える」とする一方、四国電に対し「事故を起こさないという心構えの下、慎重かつ細心の注意を払いながら安全運転を継続し、県民の信頼確保に努めてもらいたい」との談話を出した。
〔写真説明〕四国電力伊方原発=2023年7月、愛媛県伊方町
2026年02月26日 15時51分