旧統一教会、高裁も解散命令「必要でやむを得ない」=宗教法人格喪失、清算手続きへ―教団の即時抗告棄却



世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に対する解散命令請求について、東京高裁は4日、解散を命じた東京地裁決定を支持し、教団の即時抗告を棄却する決定をした。三木素子裁判長は「信者らの信教の自由などへの影響を考慮しても、解散命令は必要でやむを得ない」とした。教団側は最高裁に特別抗告などをする方針だが、これにかかわらず命令の効力が生じ、宗教法人格を失う。

安倍晋三元首相銃撃事件を機に改めて注目された教団を巡る問題は大きな区切りを迎えた。東京地裁は同日、清算人に第一東京弁護士会の伊藤尚弁護士を選任した。債務整理など清算手続きが始まる。教団は任意団体として活動を続けられるが、税制上の優遇措置を受けられなくなる。

文部科学省の解散命令請求を受け、東京地裁は昨年3月、民法上の不法行為を根拠とした初の解散命令を決定。即時抗告審で教団側は、2009年に法令順守を強化する「コンプライアンス宣言」を出した後の被害認定は証拠に基づかないなどと主張していた。

高裁決定で三木裁判長は、信者らの不当な献金勧誘による被害は約40年間で少なくとも506人、計約74億円に上ると認定した。宣言後の教団の対策については「訴訟件数を減らして問題を顕在化させないことに重点を置き、不十分だった」と指摘。信者らが宣言後も献金目標を達成するために不法行為を続け、現在もその恐れがあるとした。

教団幹部は宣言前と同水準の献金収入予算額を決めており、これは韓国本部総裁の韓鶴子氏らの活動資金の減少を防ぐためだったとも言及。幹部は韓氏からの過度な資金要求を拒む意思も能力も持っていないことがうかがわれると述べた。

宣言後も不法行為が続いた根本的な原因は教団にあるとし、「防止するための実効性のある手段は解散命令以外に見当たらない」と結論付けた。

審理は非公開で行われ、昨年11月に終結した。

〔写真説明〕世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の日本本部=2022年9月、東京都渋谷区 〔写真説明〕東京高裁の解散命令維持の決定を受け、報道陣の取材に応じる世界平和統一家庭連合(旧統一教会)代理人の福本修也弁護士(中央)ら=4日午前、東京都千代田区

2026年03月04日 16時37分


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