大の里、心乱したか=痛恨の連敗、混戦に―大相撲九州場所



勝てば単独トップに立つ一番を物にできなかった。腹ばいになった大の里が左腕に顔を押し当てる姿に無念さがにじむ。しかも、既に負け越しが決まっていた小結隆の勝に不覚。痛恨の連敗を喫し、賜杯争いはトップに3人が並ぶ混戦となった。

「下半身が伸び切ってしまった。左を使ったが、攻めていけなかった」。支度部屋で敗因を冷静に分析したが、土俵下の九重審判長(元大関千代大海)は相撲を取る前から異変を感じ取っていた。「硬かった。表情からしても硬いし、所作が…。連敗したくないからか、何かおかしかった」と。

相手の右喉輪で上を向きながら左であてがって前に出たものの、引きにあっけなく落ちて持ち前の馬力は生かせず。「足がもつれた。らしくない。心と体が一致していなかったのか。土俵に倒れた時、やってしまったという顔」とは九重審判長。

前日の10日目の義ノ富士戦は得意の右を差せずに引いて墓穴を掘り、土がついた。横綱昇進後では初の連敗は平静さを失いつつあるからなのか。大の里は「残り4日。しっかりやることが大切」と強調した。

【時事通信社】 〔写真説明〕隆の勝(右)は引き落としで大の里を破る=19日、福岡国際センター

2025年11月19日 20時35分


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