3度目の挑戦で自民党トップの座をつかんだ高市早苗総裁(64)は、21日召集の臨時国会で第104代首相に指名される公算が大きい。「優しい子」「芯が強い」。高市氏と長年親交のある地元奈良県の同級生らが思い出と人となりを語った。
小学校から高校まで同じ学びやで過ごした同県橿原市の島田資子さん(64)は「高校受験当日、弁当を忘れて困っていると、『一緒に食べよう』と言って分けてくれた。彼女のおかげで同じ学校に合格できた」と述懐。「困っている人がいるとさりげなく手助けできる優しい子だった。それは今も変わらないはず」と期待を寄せる。
「早苗が頑張ることで、女性でも男性と対等に渡り合えることを証明できる」と、初の女性首相としての活躍を願った島田さん。「ワーク・ライフ・バランスという言葉を捨てる」との発言が取り沙汰されたことに触れ、「関西人らしい冗談だと思うが、まじめ過ぎるところがあるので、体調には気を付けて」と気遣った。
学生時代にドラムをたたいていたという高市氏は、テレビ番組でロックバンド「X
JAPAN」の歌を披露したこともある。同級生で高校3年の夏、一緒に電車で予備校に通っていた東京都杉並区の八木宏昌さん(65)は「当時人気だった『クイーン』や『ピンク・フロイド』に夢中で、電車の中で魅力を語り合った」と振り返る。
奈良県三郷町で観光農園を営み、20年以上の付き合いがあるという奥田哲生さん(76)は「自分の主張をはっきりと述べる芯の強さは変わっていない。経済を重視する姿勢は貫いて」と話した。
高市氏は車好きとしても知られ、奈良トヨタ(奈良市)の自動車博物館には、若手議員時代に東京と奈良の往復に使った愛車「スープラ」が展示されている。同社社長で、高市氏が衆院議員に初当選した1993年から親交がある菊池攻さん(66)は「自民党は厳しい状況にあるが、持ち前の明るさで乗り越えてほしい」とエールを送った。
【時事通信社】
〔写真説明〕愛車のスポーツカー「スープラ」の運転席でポーズを取る高市早苗氏=2022年10月、奈良県(奈良トヨタ提供)
〔写真説明〕愛車のスポーツカー「スープラ」と高市早苗氏=2022年10月、奈良県(奈良トヨタ提供)
〔写真説明〕高市早苗氏と奥田哲生さん=2009年7月、奈良県三郷町(奥田さん提供)
〔写真説明〕愛車のスポーツカー「スープラ」を運転する高市早苗氏(左)と奈良トヨタ社長の菊池攻さん=2022年10月、奈良県(奈良トヨタ提供)
2025年10月20日 20時30分