定数削減、通常国会成立期す=自維党首、16日会談―連立維持確認へ



高市早苗首相(自民党総裁)と日本維新の会の吉村洋文代表(大阪府知事)は16日に会談し、両党が共同提出した衆院議員定数削減法案の扱いを協議する。与野党対立が解けず、今国会中の成立は難しい情勢となっているため、来年1月召集の通常国会で確実に成立を期す方針で一致する見通し。連立維持へ結束も確認するとみられる。

維新は連立政権樹立に際して定数削減を「絶対条件」に掲げた。今国会成立に向けて連立離脱も辞さない構えを示しながら自民に圧力をかけた経緯もあり、双方に不満と不信がたまっている。

今国会は17日まで。定数削減法案は衆院政治改革特別委員会で審議入りもしていないため、会期を延長しても成立の見通しは立たない。

自民と維新の幹事長らは15日、東京都内で会談し、今国会中の成立を目指す立場を再確認した。ただ、維新の中司宏幹事長は党首会談について「通常国会でどう進めるかという対応も視野に入る。今回うまくいかなかった場合のスケジュールも話し合われる」と記者団に説明。持ち越しを前提にしていることを事実上明かした。

一方、吉村氏は府庁で取材に応じ、特別委の進め方について「スピード感がなさ過ぎる」と批判。「結論を出さずに終了というのはまっぴらごめんだ」と語った。

特別委では与野党が提出した企業・団体献金見直しに関する3法案の審議が続いている。維新は定数削減法案の審議に移るため、15日の同委で3法案の採決を求める動議を提出した。

野党は強く反発し、立憲民主党など5党1会派の国対委員長会談で撤回を要求することで一致。これを受け、動議を取り扱わないことが決まった。

立民の笠浩史国対委員長は記者団に「これ以上の強硬手段に出てきたら参院と相談し、2025年度補正予算案の審議を止める」と表明。参院予算委員会で質疑が行われている補正予算案は採決日程の決定が16日にずれ込んだ。

【時事通信社】 〔写真説明〕参院予算委員会に向かう高市早苗首相=15日、国会内 〔写真説明〕記者団の取材に応じる日本維新の会の中司宏幹事長=15日午後、国会内 〔写真説明〕衆院政治改革特別委員会で、日本維新の会から採決を求める動議が提出されたことを受け、会談に臨む立憲民主党の笠浩史国対委員長(中央)ら野党6党会派の国対委員長=15日午後、国会内 〔写真説明〕衆院政治改革特別委員会が休憩となり、取材に応じる立憲民主党の落合貴之氏(中央)ら野党6党会派の議員=15日午後、国会内

2025年12月15日 20時31分


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