
再燃したタイとカンボジアの国境紛争を巡り、両国の国防相は27日、タイ東部チャンタブリ県の国境検問所で会談し、即時停戦で合意した。AFP通信などが伝えた。両国は今年7月、未画定の国境地帯で武力衝突。米国などの仲介で10月に和平合意を結んだが、わずか2週間でほごになっており、今回の合意も実効性は疑問符が付く。
両国防相が署名した共同声明は、停戦が「例外なく全てのケース、地域」に適用されると宣言。あらゆる武器の使用を禁じるとともに、部隊の移動を凍結し、避難民の速やかな帰還を促すことをうたっている。地雷除去でも協力する。
タイのナタポン国防相は、最初の3日間は「停戦が本物であることを確認するための観察期間だ」と述べた。中国外務省は27日、タイとカンボジア両国の外相が28、29両日に中国南部・雲南省を訪問すると発表。王毅共産党政治局員兼外相の要請により、協議を行うという。
【時事通信社】
〔写真説明〕27日、タイ東部チャンタブリ県で、即時停戦の合意文書に署名したカンボジアのティア・セイハ国防相(左)とタイのナタポン国防相(カンボジア通信提供)(AFP時事)
2025年12月27日 22時32分