表現抑制も対日批判=対話姿勢見せず―中国外相



【北京時事】中国の王毅共産党政治局員兼外相は8日の記者会見で、対日批判を展開した。過激な表現は使わなかったものの、対話に応じる姿勢は見せず、日本への強硬姿勢を続ける方針だ。

王氏は、昨年11月の高市早苗首相の台湾有事に関する発言について、「かつての日本軍国主義が『存立危機事態』を口実に対外侵略に乗り出したことを連想させる」と主張。今年が東京裁判開廷から80年に当たることに言及し、「多くの日本人が同じ轍(てつ)を踏まないよう希望する」と述べた。

2月にドイツで開かれたミュンヘン安全保障会議で王氏は、高市氏の発言を「暴言」「軍国主義の復活」と表現したが、今回の会見では、歴史と絡めつつも文言を抑制。台湾の卓栄泰行政院長(首相に相当)が7日に日本を訪れたことにも触れなかった。会見全体として慎重な言い回しが目立ち、今月末のトランプ米大統領の訪中を控え、外交問題で無用な摩擦を避けたとみられる。

習近平政権は、高市氏の発言以降、国民に日本への渡航自粛を繰り返し呼び掛けているほか、レアアース(希土類)をはじめとする軍民両用品の対日輸出規制を強化するなど圧力を強めている。気に入らない国に懲罰を加える習政権のこうした外交手法は、西側外交筋の間で「犬小屋外交」と評されている。犬小屋に閉じ込めるかのように冷遇するという意味だ。

英誌エコノミストは、「(中国に新型コロナウイルスの起源調査を求め対立した)オーストラリアなどが最近、犬小屋から出され代わりに日本が入った」と論評。「犬小屋」から出た国々でも対中世論は悪化したままで、その後の関係改善に影を落としていると分析している。

【時事通信社】

2026年03月09日 09時01分

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