
【ワシントン、イスタンブール時事】トランプ米大統領は13日、SNSの投稿で、ペルシャ湾にあるイラン主要原油積み出し拠点のカーグ島の軍事施設を空爆して「完全に破壊した」と強調した。「良識上の理由で(同島の)石油インフラは破壊しないことを選んだ」と説明しつつ、「イランや他の誰かがホルムズ海峡の自由で安全な航行を妨害した場合、直ちにこの決定を見直す」と警告した。
米紙ニューヨーク・タイムズによると、カーグ島ではホルムズ海峡の通航妨害のために使われるミサイルや機雷の貯蔵施設が標的となった。イランがホルムズ海峡での船舶攻撃を続け、国際的な原油価格が高騰していることから、トランプ氏はイランへの圧力を強めている。
米ニュースサイト「アクシオス」は、トランプ政権は開戦前からカーグ島を占拠する地上作戦を検討してきたと報じた。アクシオスによれば、米国防総省は長崎県の米海軍佐世保基地に配備されている強襲揚陸艦「トリポリ」を中東に派遣し、海兵隊の部隊も帯同させる予定。ただ、今回のカーグ島空爆が地上侵攻に向けた地ならしかどうかは不明だ。
イランの精鋭軍事組織「革命防衛隊」に近いファルス通信は14日、米国は軍防空施設や海軍基地、空港の管制施設の破壊を試みたが、原油関連施設に被害はなかったと伝えた。ただ、イラン軍中央司令部報道官は「イランの原油やエネルギー施設を攻撃すれば、米国に協力する中東全域の全てのエネルギー施設を破壊して灰にする」と改めてけん制。報復攻撃を強める恐れがある。
トランプ氏はまた、米軍が今後1週間でイランへの攻撃を一層強化すると表明した。ヘグセス米国防長官は13日の記者会見で、米イスラエル両軍がこれまでに計1万5000カ所の標的を攻撃したと明らかにした。
イランは14日もミサイルや無人機でイスラエルや周辺諸国への報復攻撃を続けた。サウジアラビアやアラブ首長国連邦(UAE)などではイランからの無人機が迎撃されたほか、AFP通信によると、イラクの首都バグダッドにある米大使館が攻撃を受けた。
【時事通信社】
〔写真説明〕トランプ米大統領=12日、ワシントン(EPA時事)
〔写真説明〕ペルシャ湾にあるイラン主要原油積み出し拠点のカーグ島の衛星写真=7日(欧州宇宙機関提供)(AFP時事)
2026年03月14日 17時59分