無登録、高金利で貸金業を営んだとして、警視庁生活経済課は22日までに、貸金業法違反(無登録営業)などの疑いで、東京都大田区大森北の無職針谷恭輔容疑者(44)ら男女4人を逮捕した。同容疑者は2000年代前半に摘発された指定暴力団山口組旧五菱会系のヤミ金融グループの元従業員で、容疑を認め、「羽振りのいい生活に戻りたかった」と話しているという。
同課によると、針谷容疑者はグループ内で取り立てや勧誘を担当していたが、五菱会は03年に解散。18年に再び、自身でヤミ金を始めて以降、今年2月までに延べ約1万5000件の貸し付けをし、約6億円の利息を違法に得ていたとみられる。
旧五菱会は「センター」と呼ばれる部門で、多重債務者の情報を管理していた。同容疑者はヤミ金を再開する際、「センターから顧客名簿を提供され、事務所の建物も紹介された」と供述しており、同課は旧五菱会系のヤミ金グループが今も活動しているとみて関与を調べる。
逮捕容疑は昨年10月~今年2月、30~60代の男女9人に計約170万円を貸し付け、法定金利の約3~17倍の利息計約67万円を受け取った疑い。
【時事通信社】
〔写真説明〕警視庁が4人を逮捕したヤミ金融事件で、顧客を募るのに使用していたホームページの画像。現在、サイトは閉鎖されている=22日午前、同庁三田署
〔写真説明〕針谷恭輔容疑者を乗せた車=21日午前、東京都港区
2024年05月22日 13時17分