「死刑、冤罪なくなるよう願う」=袴田さん姉がローマでスピーチ



1966年に静岡県で一家4人が殺害された事件で再審無罪が確定した袴田巌さん(89)の姉のひで子さん(92)が1日、浜松市内で記者会見し、ローマで開かれた国際会議で、「世界から死刑や冤罪(えんざい)がなくなるよう切に願う」とスピーチしたと明らかにした。

会議は10月26~28日に開かれ、ローマ教皇をはじめ世界各地の宗教指導者らが参加。巌さんに招待状が届いたものの、拘禁症状などの体調を考慮し、ひで子さんが出席した。

ひで子さんは同28日にスピーチし、巌さんの拘置所での体験などを交え、「弟の身に起こったことが世界から死刑や冤罪をなくすことにつながるよう切に願います」と訴えた。無罪確定まで応援してくれた世界中の人々への感謝の言葉も述べたという。

ひで子さんは会見で「世界中の皆さまが応援してくれていた。感謝を伝えることができてうれしい」とした上で、「(これを機に)死刑廃止や冤罪に興味を持ってほしい」と話した。

〔写真説明〕ローマから帰国後、記者会見する袴田ひで子さん=1日、浜松市

2025年11月01日 16時32分


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