パグウォッシュ会議開幕=「被爆80年、今こそ核軍縮を」―世界から科学者集う・広島



核兵器廃絶などを目指して世界の科学者らが集まって話し合う国際会議「パグウォッシュ会議」の第63回世界大会が1日、広島市で開幕した。約40カ国・地域から約190人が参加する。

今大会のテーマは「被爆から80年―今こそ平和、対話と核軍縮を」。会期中、核軍縮や中東の安全保障などについて意見を交わし、最終日の5日に「広島宣言」を発表する。

同会議のフセイン・シャハリスタニ会長は開会式で、「核兵器はまだ存在し、間違った使い方をするリスクも増えている。議論を通じて軍縮の新しい道筋を見いだし、対話の新しい枠組みを築いていきましょう」とあいさつした。

1日のセッションでは、被爆者の小倉桂子さん(88)が自身の体験を話し、「過ちを繰り返してはならない」と強調。昨年ノーベル平和賞を受賞した日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の田中熙巳代表委員(93)も登壇し、「核兵器は兵器ではなく殺人道具だ。そのことを地球上の皆さんにきちんと理解してもらいたい」と訴えた。

開会式に先立ち、シャハリスタニ会長らは同日午前、広島市中区の平和記念公園にある原爆死没者慰霊碑に献花。その後、平和記念資料館(原爆資料館)を視察した。

【時事通信社】 〔写真説明〕パグウォッシュ会議の開会式であいさつする同会議のシャハリスタニ会長=1日午後、広島市中区 〔写真説明〕原爆死没者慰霊碑に献花するパグウォッシュ会議のシャハリスタニ会長(左から2人目)とホールバーグ事務総長(左端)=1日午前、広島市中区

2025年11月01日 19時19分


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