
鹿児島県大崎町で1979年に男性の遺体が見つかった「大崎事件」で、殺人などの罪で服役した原口アヤ子さん(98)の弁護団は15日、来年1月8日に第5次再審請求を鹿児島地裁に申し立てると明らかにした。他殺ではないことを証明する法医学関連の鑑定結果などを新証拠として提出するという。
弁護団の鴨志田祐美共同代表は鹿児島市内で記者会見を開き、「再審の請求手続きに何年もかかり、再審公判にさえ行き着けていない。再審法の不備を如実に示している事件だ」と述べた。
事件では、男性の義姉の原口さんは一貫して関与を否定したが、元夫らと共謀の上、男性を殺害して死体を遺棄したとして懲役10年が確定し、服役した。これまでに3回再審開始決定が出たが、いずれも上級審で退けられている。
〔写真説明〕大崎事件の第5次再審請求の申し立て日について話す弁護団の鴨志田祐美共同代表=15日午前、鹿児島市
2025年12月15日 15時03分