スポーツ庁は22日、小学5年と中学2年の2025年度「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」(全国体力テスト)の結果を公表した。実技テストの合計点は、小中の男女いずれも昨年度より向上。生活習慣にも改善の傾向が見られた。
調査は4~7月、国公私立の小5約92万人と中2約87万人を対象に実施。握力や50メートル走など実技テスト8種目の結果を点数化し、運動意識や生活習慣などの質問調査も行った。
合計点の平均は、小学男子が53.0点(昨年度52.5点)、中学男子が42.1点(同41.7点)。前回調査で過去最低だった小学女子は54.0点(同53.9点)、中学女子は47.5点(同47.2点)だった。種目別では、長年低下傾向だった小中男子のボール投げに改善の傾向が見られた。
質問調査では、朝食を「毎日食べる」、睡眠時間が「8時間以上」と回答した割合が、小中の男女でいずれも増加傾向にあった。「運動が好き」「体育・保健体育の授業が楽しい」と答えた割合は、男子は増加傾向にあったが、女子は減少傾向が見られた。
調査結果を分析した中京大の中野貴博教授は、「学年や性別で多少の差はあるものの、今年度は全体として前向きな結果が出た。(朝食や睡眠時間といった)生活習慣の改善が、全体的な体力向上につながった可能性がある」と語った。
2025年12月22日 17時07分
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