「事故の教訓、無駄にしない」=遺族らが事故現場で追悼―軽井沢バス事故から10年



長野県軽井沢町で2016年、スキーツアーバスが国道脇に転落し、大学生ら15人が死亡した事故は、15日で発生から10年を迎えた。遺族らは現場近くに建てられた「祈りの碑」に献花。寒空の下、犠牲者に黙とうをささげ、「事故の教訓を無駄にしない」と誓った。

遺族でつくる「1.15サクラソウの会」代表の田原義則さん(60)は、事故で亡くした次男寛さん=当時(19)=の形見のマフラーとネクタイを身に着け、妻と共に碑に手を合わせた。同会は、悲惨な事故を繰り返さぬようにバス運行会社幹部の刑事訴追を求めたり、風化防止に向けて碑の建立をしたりしており、「事故の教訓を無駄にしないよう、語り継ぐことが残された遺族の願いだ」と訴えた。

大谷慶彦さん(60)は事故で亡くなった長男陸人さん=当時(19)=について「(生きていれば)今年30歳になるが、結婚や就職をしていたんだろうと勝手に思い浮かべる」と心情を吐露した。

当時、軽井沢町役場の生活環境課長として遺族対応などに当たった土屋剛さん(65)も慰霊に訪れ、「ご遺族からすれば長かったと思う。複雑な思いで過ごした10年だった」と振り返った。

碑には、加藤竜祥国土交通政務官や軽井沢警察署長、県立軽井沢高校の生徒会有志らも訪れ、献花と黙とうをささげた。

これに先立ち、町役場で遺族らとバスの安全運行について意見交換した日本バス協会の清水一郎会長(58)は「安全運行はわれわれの使命だ」と強調。今後は1月15日をバス業界の「誓いの日」と位置付け、風化防止に努めるとした。

〔写真説明〕軽井沢バス事故から10年を迎え、慰霊碑に手を合わせる遺族の田原義則さん=15日午前、長野県軽井沢町 〔写真説明〕軽井沢バス事故から10年を迎え、花が供えられた「祈りの碑」=15日午後、長野県軽井沢町 〔写真説明〕軽井沢バス事故から10年を迎え「祈りの碑」の前で黙とうする遺族ら=15日午後、長野県軽井沢町

2026年01月15日 19時01分


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