カブトムシ、雌の交尾は一度きり=昆虫界の珍しい生態判明―山口大



カブトムシの雌のほとんどが一生に一度しか交尾しないことを、山口大大学院創成科学研究科の小島渉准教授(動物生態学)らのグループが発見した。他の昆虫の雌は複数回、交尾することが多く、一度だけとの生態は珍しいという。論文は14日までに動物生態学の国際学術誌に掲載された。

「昆虫の王様」と呼ばれるカブトムシは、特徴的な角を使って雄が別の雄と戦うなど交尾前の様子は知られているが、交尾後については未解明な点が多かった。

研究グループは飼育した85匹の未交尾の雌で実験。交尾した1~28日後に別の雄と引き合わせたところ、ほとんどの雌は激しく相手を蹴り飛ばすなどして交尾を拒否した。

野生の成虫の寿命は最大2~3週間程度と言われており、自然界では一度交尾した相手と再び遭遇する可能性も極めて低いことから、交尾は生涯に一度と考えられるという。

カブトムシの交尾は、精子や栄養を含むカプセル状の「精包」を雄が雌に送り込むが、別の実験で通常より6割小さい精包を雌の中に入れても産卵数やふ化率に変化はなかった。このことから、精包のサイズに関係なく、一度の交尾で繁殖に十分な精子を受け取っているとみられる。

小島准教授は「昆虫の多くは雌が複数回、交尾するが、カブトムシは例外だった。研究が進めば、なぜ単回交尾という生態が少数派なのかという疑問を解明できるのではないか」と話している。

〔写真説明〕カブトムシ

2026年03月14日 14時37分


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