
建設現場でのアスベスト(石綿)による健康被害を巡り、元作業員ら61人が建材メーカー12社に損害賠償を求めた訴訟の判決で、大阪地裁(成田晋司裁判長)は29日、全員の請求を認め、8社に計約4億5600万円の賠償を命じた。
8社はエーアンドエーマテリアル、エム・エム・ケイ、ニチアス、太平洋セメント(以上東京)、DAIKEN(富山)、日東紡績(福島)、ノザワ(兵庫)、パナソニックホールディングス(大阪)。
成田裁判長は、アスベストを含有する建材について、メーカーは1974年1月以降、ラベルを貼るなどして危険性や回避手段を作業員に警告する義務があったと指摘。原告一人ひとりがアスベストに暴露した建材の種類を特定した上で、市場シェア10%以上を持つなどする8社について警告表示義務違反と被害との因果関係を推定した。
原告側弁護団の位田浩弁護士は判決後の記者会見で「控訴することなく速やかに被害者を救済するべきだ」と強調し、業界全体で補償基金を設立するよう訴えた。
〔写真説明〕建設アスベスト訴訟で勝訴し、記者会見する原告の元建設作業員ら=29日午後、大阪市北区
2026年07月29日 18時25分