3度水害、不屈のラーメン店=「まるでドラマか漫画」―客ら再開後押し、千葉・大網白里



千葉県大網白里市の「ラーメンみたけ」は8月からの度重なる大雨で3度の浸水被害に見舞われながら、今月5日に営業を再開した。店主の池田隆宏さん(47)は「まるでドラマか漫画」と振り返る。近隣店主や客らの後押しがあり、新メニューに追加した「大網キムチラーメン」は不屈の象徴だ。

営業再開から2週間ほどたった今月18日、開店前にもかかわらず約50人が列をつくっていた。市原市から来たという建設業の高津勉さん(55)は「被害に心を痛めていた。仲間とぜひ行こうと話していた」と語る。近所に住む常連客の男性も「再開できて本当によかった」と笑顔を見せた。

店主の池田さんによると、8月中旬の千葉豪雨で、店は高さ約90センチまで浸水した。清掃や消毒作業に追われたほか、冷蔵庫や調理機器、エアコンの室外機などが使えなくなり、すべて買い替えた。9月5日に再開したところ、翌日の記録的大雨で再び浸水。22日の営業再開を予定していたが、前日の21日に台風25号が襲った。

3度目の浸水被害は高さ約70センチ。2カ所の出入り口に止水板を設けるなどの対策をしていたが、壁の隙間から水が入り込み、池田さんは「まるでドラマか漫画かと思った」と語る。

再起を後押ししたのは、来店客や周囲の励ましの声だった。池田さんは「『頑張って』『また来るよ』と応援してくれる。感謝しかない」と語る。駐車場にたまった泥の清掃には近隣のキムチ販売店「一龍」の木村和明代表(40)が駆け付けた。木村さんは「人ごとではない。早く復旧させたかった」と話す。

その木村さんとのコラボで生まれたのが新メニューの「大網キムチラーメン」だ。地域復興の後押しになればとの思いを込めた。町のご当地ラーメンとなるのが夢という池田さんは「『大網は沈む町』というイメージを変えて、前を向いて生きていると伝えたい」と力を込めた。

〔写真説明〕客でにぎわう「ラーメンみたけ」の店内=18日、千葉県大網白里市 〔写真説明〕8月の千葉豪雨でカウンターを越えて浸水したと説明する「ラーメンみたけ」店主の池田隆宏さん=18日、千葉県大網白里市 〔写真説明〕「ラーメンみたけ」店主の池田隆宏さん(右)とキムチ販売店「一龍」代表の木村和明さん=18日、千葉県大網白里市

2026年10月22日 07時04分


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