ホルムズ封鎖解除、関与否定=各国に責任転嫁、対米不信も―トランプ氏



【ワシントン時事】イランが事実上の封鎖を続ける要衝ホルムズ海峡の開放を巡り、トランプ米大統領が関与に否定的な姿勢を強めている。米国以外の国々が航行の安全確保を主導すべきだとの立場だが、トランプ政権の行動が封鎖を招いただけに、対米不信が一層深まりそうだ。

「ホルムズ海峡で何が起ころうとも、われわれには一切関係ない」。トランプ氏は3月31日、ホワイトハウスで記者団にこう述べ、軍事作戦終了後、ホルムズ海峡の航行正常化に米国が関与しない考えを明言した。

米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は前日、海峡封鎖が続いたままでも作戦を終える意向を、トランプ氏が側近に伝えたと報じた。武力を用いて封鎖解除に踏み切れば長期化は避けられないと判断。戦闘終結を優先しつつ、外交圧力でイランに開放を迫り、不調に終われば欧州などに安全確保の取り組みを委ねる考えという。

トランプ氏はこれまで、イランの発電所やペルシャ湾の主要原油積み出し拠点カーグ島への攻撃を示唆し、海峡の開放を迫ってきたが、イラン側は応じていない。各国に艦船派遣を呼び掛けたものの、欧州の同盟国はいずれも反応が鈍い。

原油高が収まらず、しびれを切らしたトランプ政権は「同盟国が海峡を通じて大量の原油を輸送している」(ルビオ国務長官)と強調。依存度の高い欧州やアジア、湾岸諸国が安全確保の責任を担うべきだと主張し始めた。

日本や英国、フランス、ドイツなど6カ国の首脳は3月19日、封鎖を非難し、航行の安全確保に「貢献する用意がある」と表明した。共同声明に賛同する「有志連合」は30カ国以上に拡大。6カ国を中心に「米国抜き」でも対応する方針だ。

ただ、トランプ氏は「2~3週間」で作戦を完了する意向を示しつつ、中東での戦力増強を進め、地上作戦に備える構えも崩していない。戦闘終結の道筋はなお不透明で、海峡の安全確保の見通しも立たないままだ。米専門家はWSJに対し、開放前に作戦を終える方針を「信じ難いほど無責任だ」と批判している。

【時事通信社】 〔写真説明〕トランプ米大統領=3月31日、ワシントン(EPA時事)

2026年04月01日 20時31分


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