ホルムズ通航再開、道筋示さず=幕引き視野も不透明感―米大統領



【ワシントン時事】トランプ米大統領は1日の演説で、核・ミサイル開発の脅威を排除しつつあると強調し、対イラン軍事作戦の戦果をアピールした。だが、イランが事実上封鎖する要衝ホルムズ海峡の通航再開に向けた具体的な道筋は示さず、イラン攻撃の幕引きには依然不透明感が漂う。

「イランの邪悪な脅威に終止符を打つ間際にいる」。トランプ氏は演説でこう述べ、作戦の成果を列挙した。戦闘が終結すれば、海峡封鎖は解除されるとの見方も示す一方、海峡を利用する国々に対しては航行の安全確保を主導するよう呼び掛けた。

米軍は2月の作戦開始以降、機雷敷設を試みるイラン船舶やミサイル関連施設が位置する沿岸部などを攻撃し、海峡の通航再開に向けて脅威の除去を図った。しかし、無人機やミサイルを完全に無力化することは難しく、イランが封鎖を解く見通しは立っていない。

トランプ政権は強襲揚陸艦や海兵隊を中東に展開し、ペルシャ湾に浮かぶ主要原油積み出し拠点カーグ島や海峡周辺にある離島の制圧も視野に戦力を増強している。これらイランの島々を掌握すれば通航再開への圧力となり得るが、地上作戦に踏み切れば戦闘の長期化は避けられず、トランプ氏は慎重姿勢を崩していない。

外交的解決を模索する動きも出ている。米ニュースサイト「アクシオス」は1日、米国が航行正常化と引き換えに停戦に応じる用意があるとイラン側に伝えたと報じた。ただ、再攻撃しない保証を求めるイランとの隔たりは大きく、交渉が早期にまとまる可能性は低い。

トランプ氏は演説で「協議は継続中だ」と明言し、合意に至らなければイランの発電所を全て攻撃すると警告した。地上作戦の選択肢も残る中、エネルギー危機を招いたホルムズ海峡封鎖の事態打開に向け、トランプ氏は戦闘を継続する今後2、3週間の間に難しい判断を迫られることになる。

【時事通信社】 〔写真説明〕ホルムズ海峡周辺の衛星画像=2025年2月撮影、米航空宇宙局(NASA)提供(AFP時事)

2026年04月03日 07時07分


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