15日午前4時55分ごろ、埼玉県鶴ケ島市若葉の高齢者施設「若葉ナーシングホーム」から、「入居女性2人が血を流して倒れている」と110番があった。県警や消防によると、2人は血まみれで意識がない状態で搬送され、死亡が確認された。県警は殺人事件とみて捜査。同日午前、元施設職員の20代の男の身柄を確保した。
県警によると、男は施設から約250メートル離れた市内の路上で確保された。女性殺害をほのめかす供述をしているという。
施設の防犯カメラには付近から立ち去る不審な人物が映っていたといい、県警は事件に関わった疑いもあるとみて行方を追っていた。
県警によると、夜間巡回の施設職員が血を流した2人を見つけた。80~90代とみられ、1人は4階、もう1人は5階の個室に入居していた。2人とも頭から出血していたという。
現場は東武東上線若葉駅から南に約300メートルの住宅が立ち並ぶ地域。
施設のはす向かいに住む女性(78)は「午前5時半ごろ、救急車が通る音で目を覚ました。心臓マッサージしているのが見えた」と語った。6~7年前に施設を利用していたという女性(78)は「(職員は)みんな優しくて良い人だった。ニュースを見てびっくり」と話した。
【時事通信社】
〔写真説明〕入居する高齢女性2人が死亡した高齢者施設「若葉ナーシングホーム」(奥)=15日午前、埼玉県鶴ケ島市
2025年10月15日 15時37分